前回コーヒーの選び方①アジア・オセアニア編(インドネシア、イエメン、インド)についてお話しました。
アジア・オセアニア地域のコーヒー豆は、それぞれの産地の気候や地理的条件により、その独特な風味と多様性で知られています。
ここでは、実際お店に置いてあるコーヒー豆を参考に「コーヒー豆の選び方や、その豆のおすすめの飲み方、コーヒー器具等」をご紹介します。
皆さんは、コーヒーショップで◯◯ハニーって見かけたことはありますか?なんか可愛い名前ですが、ハニー製法と言いコーヒー精製方法の一つとして明記されてます。特に、中米では、広く行われています。
ハニー製法は、コーヒーチェリーを加工する際の精製方法の一つで、ナチュラル精製とウォッシュド精製の良いとこ取りした精製方法です。ハニー製法の主な特徴は、コーヒーチェリーの果肉を一部を残したまま乾燥させることです。これにより、独特の甘さと風味がコーヒーに与えられます。
この製法は一般的に4種類とされています。ホワイトハニー、イエローハニー、レッドハニー、ブラックハニーと(なんだか戦隊ヒーローに出てきそうですが)それぞれの種類は、果肉の量と乾燥時間の違いによって味の特徴も違います。
・ホワイトハニー:果肉を少量だけ残し乾燥時間は短い。風味はクリーンで、明るい酸味が楽しめます。
・イエローハニー:果肉を適度に残し、乾燥時間はホワイトハニーよりも長いです。バランスの取れた甘さと酸味が楽しめます。
・レッドハニー:果肉をかなり残し、乾燥時間は更に長いです。濃厚な甘さと口当たりの良い風味が楽しめます。
・ブラックハニー:果肉が最も多く残されて、乾燥時間は最も長いです。非常に濃厚な甘さと複雑な風味が楽しめます。
コーヒー豆を購入する際の参考にしていただければと思います。
タイ
タイ ドイパンコンブラックハニーは、タイ産のスペシャルティコーヒーです。その名の通りブラックハニーという精製方法が特徴的です。甘さと複雑な風味を引き出すために用いられています。
お店に並んでる豆:タイ ドイパンコン ブラックハニー
特徴:ベリーやチェリーのようなフルーティーな甘さと酸味、ダークチョコレートやキャラメルのような口当たりで複雑な風味を持ち合わせています。
おすすめの飲み方
1.ハンドドリップ:コーヒーの繊細な風味を引き出せます。ペーパードリップ用の器具は、使い 慣れたドリッパーでコーヒーの風味をしっかりと引き出してみてください。
2.フレンチプレス:コーヒー豆の油分や微粉を多く含んだ豊かな風味を楽しみたい方はフレンチプレスで リッチな味わいが楽しめます。
3.エスプレッソ:豆の甘みとフルーティーな風味を凝縮して楽しめる方法です。
4.アイスコーヒー:フルーティーな風味と爽やかな酸味は、アイスコーヒーとしても楽しめます。
これらの方法や器具を使ってタイ ドイパンコン ブラックハニーの豊かな風味をぜひお楽しみください。
パプアニューギニア
パプアニューギニアは豊かな土壌と適度な気候条件に恵まれており、コーヒーの生産に最適な地域です。
主に小規模農家によって栽培されていて、独自の農法と手作業によるコーヒー栽培と収穫が一般的で、環境に配慮したサステイナブルな農法で栽培されています。また、水洗式(ウォッシュド)が一般的であり、これによりクリーンでクリアな風味が引き出されています。
お店に並んでる豆:パプアニューギニア コルブラン農園、パプアニューギニア スタンダード ウォッシュ
①パプアニューギニア コルブラン農園
特徴:コルブラン農園のコーヒーは、ベリーやシトラス系のフルーティーな香りと、カカオやチョコレートのような甘い後味があり、適度な酸味と甘味のバランスが良く全体的に調和の取れた味わいです。
おすすめの飲み方
1.ハンドドリップ:ハンドドリップで淹れることで、フルーティーな香りとチョコレートのような風味を楽しめると思います。
2.エスプレッソマシン:濃厚でコクのある味わいが楽しめます。
②パプアニューギニア スタンダード ウォッシュ
このコーヒーは、ウォッシュド(水洗処理)によってクリアでクリーンな風味が特徴です。ウォッシュドの工程は、収穫したコーヒーチェリーを水で洗い、果肉を取り除いてから乾燥させる方法です。この工程によりコーヒーの豆の持つ本来の風味が引き出され、クリーンで明るい味わいが生まれてます。
特徴:スタンダードウォッシュコーヒーは、花のようなフローラルな香りと柑橘系のような明るい酸味があり、爽やかな味わいが楽しめると思います。
おすすめの飲み方・おすすめのコーヒー器具
・ハンドドリップでブラック:フローラルな香りとシトラス系の酸味が楽しめます。お好みのドリッパーで繊細な風味を楽しめます。
・アイスコーヒー:爽やかな酸味とクリーンな味わいは、アイスコーヒーにも適しています。
パプアニューギニアのコーヒーは、その独特の風味と高品質で世界中から高い評価を得ています。ぜひその魅力を味わってください。
東ティモール
東ティモールのコーヒーは、ほとんどが小規模農家が伝統的な農法で栽培しており、科学肥料や農薬をほとんど使用していないオーガニックコーヒーが一般的です。ウォッシュド(水洗式)が用いられています。この製法により、クリーンで明るい風味が引き立ちます。
お店に並んでる豆:東ティモール コカマウ組合 ウォッシュ
特徴:明るくてシトラスやベリー系のフルーティーな酸味と、キャラメルやチョコレートのような甘みがあり、全体のバランスの良いコーヒーです。
おすすめの飲み方
1.ハンドドリップ:この豆の特徴でもあるフローラルな香りとシトラスの明るい酸味を引き立ててくれます。
2.エアロプレス:シトラスの酸味とベリーの風味を強調し、滑らかな口当たりを実現します。
3.フレンチプレス:コーヒーオイルをしっかりと抽出するため、チョコレートのような甘さと深い風味が引 き立ちます。
4.カフェラテ:ミルクを加えることで、チョコレートのような甘さとフローラルな香りが際立ちまろやかでバランスの良い味わいになります。
5.コールドブリュー:酸味が控えめで、チョコレートの甘さとフルーティーな風味がより引き立ちます。
ベトナム
ベトナムは世界有数のロブスタコーヒーの生産国で、その中でもベトナム ファインロブスタは、通常のロブスタ種と比較して、より高品質なロブスタコーヒーを目指してます。環境に配慮した栽培方法を採用し、農薬の使用を最小限に抑え土壌の健康を保つため有機肥料を使用し、持続可能な農業を実践されています。収穫時には、熟したコーヒーチェリーを手作業で選別し品質を確保してます。選別されたコーヒーチェリーを用いて、品質管理を徹底することで高品質な豆を生産されています。
お店に並んでる豆:ベトナム ファインロブスタ 未来農園 ウォッシュ
特徴:洗浄処理により、クリーンな風味が得られ適度な苦みと、しっかりとしたコクが特徴です。酸味は控えめで、ロブスタ特有の力強い風味が楽しめます。
おすすめの飲み方
トラディショナルベトナムコーヒー
材料:
・ベトナムのコーヒー
・コンデンスミルク
・フィルター(フィンと呼ばれるベトナム式フィルター)
作り方:
1.フィンに粗挽きのコーヒーを入れます(約2~3杯)。
2.フィンの上から少量の熱湯を注ぎ、30秒ほど蒸らします(この蒸らしが大事です)。
3.残りの熱湯をゆっくり注ぎ、コーヒーを抽出します。
4.グラスにコンデンスミルクを入れ、抽出したコーヒーを注ぎます。
5.よく混ぜたら出来上がりです。
コンデンスミルクの甘さがコーヒーの苦味とバランスよく濃厚で口当たりの良い味わいが楽しめます。
ミャンマー、
ミャンマーは近年、コーヒーの生産地として注目を集めており、その独特の地理的条件と気候が高品質なコーヒーの生産を可能にしています。主にアラビカ種のコーヒーが栽培されています。
特に、シャン州はミャンマーのアラビカコーヒーの中心地として知られています。ミャンマーの農園は高地に位置し、自然の影響を受けにくい環境で栽培されており、農家は環境に配慮した持続可能な農法を採用し、農薬や化学肥料の使用を最小限に抑え、コーヒーチェリーは手作業で選別されるため品質が保たれています。
お店に並んでる豆:ミャンマー マイクロロット レッドハニー
特徴:ベリー系のような甘くてフルーティーな香りやハチミツのような自然な甘みがあり、明るく鮮やかなシトラス系の酸味が感じられます。滑らかな口当たりと焙煎によっては、チョコレートやキャラメル、ナッツのような深みのある風味が楽しめます。
おすすめの飲み方
ハンドドリップ:フルーティーな酸味と明るい酸味をしっかりと引き出せて、自然な甘みとが非常にバランスの良いあじわいを楽しめます。
おすすめのシーン
・朝の1日のスタート:1日のスタートとしてハンドドリップで淹れたミャンマーレッドハニーを楽しむのも良いと思います。特に、ベリー系のフルーツと合わせると、コーヒーのフルーティーな酸味がさらに引き立ち心地よい朝のスタートが迎えれます。
アジア・オセアニア地域について話していきましたが、コーヒー文化はその多様性と独自の風味で私達を魅了してくれます。それぞれの地域で生まれたコーヒー豆は、気候や土壌の違いにより独特の味わいを持ち、飲むたびに新たな発見をさせてくれます。
次回は、アフリカのコーヒーについてはなしていきます。 アフリカはコーヒーの発祥の地として、多くの高品質なコーヒー豆を生産されています。このブログを通していろいろな地域のコーヒーを知り、一種に旅した気分が味わえたり、楽しんでいただけたらと思います。
最後までお付き合いいただきありがとうございます。
Let`s Rest Together!
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